2018年8月30日木曜日

1948XX EARLY MODEL!!

先日ご紹介しておりました、1948XX EARLYモデルが全サイズフリー分入荷致しました。
オーダー頂いておりましたお客様にも御連絡させて頂いております。
もちろん再入荷や再オーダー等は出来ませんので、これが最初で最後となります。
店頭で直接販売のみという、昨今の時代の流れに反しながらも、拘った形で販売したい商品です。
是非、WESTERN RIVER 、WESTRIDE TOKYO 、SUGAR VALLEY各店舗にお問い合わせください。

WESTRIDE
1948XX EARLYMODEL / HOICHI ¥42,000+TAX
※誠に勝手ながら、当モデルの販売方法については実店舗での対面販売に限らせて頂きます(通信販売は不可)。ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
ONERS SEWING FACTORYにより、全行程を戦前のミシンで手曲げ縫製する、日産2本という類のない生産背景で生み出される究極のTHE ORIGINAL、第2弾ボトム。
コインポケット耳なし仕様(生地横使い)、イエローステッチの多用、薄染ループ、細目の耳使いなど、前期XXの仕様を採用。オリジナル・フラッシャー付属。
1940`S CSF ORG 13.75oz DENIM/ORG BUTTON /CSF ORG FLY BUTTON/ORG LEATHER PACH/ORG RED TAB使用。ORG SPECIAL BAG付属。
※詳細は「1948XX」参照。

WESTRIDE
1948XX (生産終了) 長文ですが是非お読みください。
ブランド発足以来十数年以上に亘り、独自の解釈で物作りを行うWESTRIDE。あらゆるライディングシーンを徹底的に考慮したギア系アイテムと 旧き良きビンテージ・ウエアにインスパイアされたファッション。 この相反する存在を、高次元且つ高バランスで融合させるというコンセプトの基、真摯に物作りと向き合い現在に至る。ビンテージ・ウエアに関する深い造詣と経験を持ちながらも、常にレプリカとは一線を画し、独創的なラインナップを提案してきたWESTRIDEがブランド初となる「THE ORIGINAL」を今季リリース。しかしそれは、「THE ORIGINAL」を生産できる背景があるから、という単純な物理的理由ではない。「THE ORIGINAL」を生産する人間の「かけがえのない気持ちと純粋な直向きさ」と巡り合ったからである。我々が物作りを行う上で理念とすること、それは同じく「かけがえのない気持ちと純粋な直向きさ」そのものなのだ。そのベクトルに互いが共鳴し合ったから、に他ならない。そして、今回発表する「THE ORIGINAL」を我々は誇りを持って断言する。それは「NOT EVERY GARMENT GUARANTEED」であると。

古着業界で「ORIGINAL」と呼ばれるスーパービンテージ。そして現在のマーケットの中で数多く流通する、それらを模範とする復刻レプリカ。しかし、当時のステッチを再現しようとも、デニムの縫製を行うのは現行ミシンである。当然のことながら現行ミシンを使用する限り、それらはどれ程精巧に作られても、復刻。その範疇を超えることは不可能なのだ。

滋賀県八日市市に工房を構えるCONNERS SEWING FACTORY(代表:小中儀明氏)が生み出す「THE ORIGINAL」。復刻との違いの一つは生産環境である。同ファクトリーでは、1900-40年代にORIGINALを生産する工程で使用された物と全く同じミシンを数十台以上も導入し、縫製。入手することすら困難である当時の旧式ミシンをレストアし、使用する。当時の縫製方法を辿り、裁断から仕上げまでを一貫して製作しているのである。当時のミシンが実際に稼働するという世界的にも類を見ない生産環境によって生み出されるのが、同ファクトリーによる「THE ORIGINAL」なのだ。

この環境を実現させることが如何に大変であるかは、想像に難くない。それこそがこの「THE ORIGINAL」と復刻との、本当の意味での違いなのである。当時のミシンを導入しレストアやリビルド、稼働、そしてメンテナンスを行っていく為には気の遠くなるようなエネルギーが必要となり、当然、コストも莫大になる。しかし、最も必要となるのはそれと向き合う「気持ち」だ。いかにビンテージに惚れ込んでいるとはいえ、「当時の生産環境を再現する」等と発想する人は極一握りもいるかどうか。ましてや、それを実現するともなれば、このCONNERS SEWING FACTORY以外には存在しない。小中氏が「THE ORIGINAL」を現実のものにする為に費やす時間と労力、それは筆舌に尽くしがたい。「好き」という最もシンプルで純粋な気持ちが無ければ到底、なし得ない。何故なら、その思いこそが何にも勝り力強いのだから。同氏が「THE ORIGINAL」実現の為に抱く気持ちは、WESTRIDEの信念と呼応する。我々が物作りに臨むとき、その根底にあるのは「好き」という一途の思い。その思いを形にする為に、その他の全てが付随してくるのだ。

WESTRIDECONNERS SEWING FACTORYとが共鳴する「純粋な思い」。それはまた、チョッパーに乗る人生と重なり合う。チョッパーや旧車に乗ることは、決して楽な選択ではない。50年以上も前に製造されたバイクを現在の交通事情の中で乗るのだから当然のことだ。だが一般には、「大変そう」とイメージされる旧車との付き合いも、本人にとってはごく自然な日常なのである。彼等は自分の「チョッパーが好き」という純粋な気持ちを持ってバイクと向き合う。マシンと触れ合い、声を聞き、その声に愛情を持って応える。それは自分が愛するバイクに乗り続けるうえで当たり前のことだから。「一度しっかりと組み上げたバイクは、愛情を持って接していれば大きなトラブルにはならない」、という言葉をよく耳にするのも頷ける話だろう。CONNERS SEWING FACTORYが当時の旧式ミシンに注ぐ思いも、また同じなのだ。ミシンから聞こえてくる声に耳を傾け、手に伝わる僅かなテンションの違いを感じ取る。そういった純粋な気持ちこそが「THE ORIGINAL」を可能にする原動力となる。

ビンテージハーレー、旧式ミシン、そして今回のデニムを始めとするガーメンツ。その全てに共通する、「無理をすれば壊れる」という明瞭な事実。バイクやミシンが発する声に耳を傾けることなく無理を続ければ、どれ程しっかりと組まれたエンジンやモーターであっても必ず損壊する。それは衣料とて同じこと。だが、それらに愛情があるのであれば、直せばよいのだ。壊れることのないよう愛情を持って接することは勿論大切であるが、それでも壊れてしまったのなら、それを直すのもまた愛情。形あるものはいずれ壊れる。壊れるけれども直せる。物事の真理を真正面から受け止め、真摯に対応する直向きさを表す一言「NOT EVERY GARMENT GUARANTEED」。1948XXの革パッチにはこの文言が誇らしげに刻印される。

WESTRIDEがバイクを通した物作りで表現する「直向きさ」とCONNERS SEWING FACTORYが当時の縫製機で作り上げるという「情熱」。この二つがシンクロして生み出される「THE ORIGINAL」。それこそが「1948XX」なのである。

1948XXの背景となるのは第二次世界大戦が終結し、物資制限が終わりを告げた時代。それまで「大戦モデル」として抑制されていた幾多のディテールへの情熱が、一気に解放された時でもある。1947年から54年までに誕生し、後にスーパービンテージと呼ばれるデニム達には多様のディテールが採用され、その様々な変貌に当時への想像を想起させるモデル。その中でWESTRIDEが手掛けるのは1948年、H-D社でPANHEADの製造が始まった年である。弊社代表が所有する48FLSEXUAL REVOLUTION 69」とORIGINALと呼ばれる希少なデニム・コレクションとをリンクさせて提案する1948年となる。

やや柔らかなテンションを持つデニムは、糸、染め、織りと徹底的に拘り抜いたオリジナル。1940年代大戦モデルのビンテージのデニム生地を裁断して生地を試紡。50cm間で分析し、その間で見られるムラ形状の撚り回転と糸の番手などを再現した究極のWWⅡデニムとなる。染色はロープ染色。色の濃度は日本、世界の中でも一番濃紺の染め上げ、青味ではなく、黒味を持たせ独特の表情に仕上げている。縦糸6.8番、横糸6.5番を縦に1インチあたり69本、横1インチあたり47本を打ち込んでおり縦は強めに打ち込み、横糸を弱めに打ち込んでいる。独特の長めのムラのある縦の白場が特徴で濃淡の有る経年変化を楽しむことが出来る。

生地の裁断は全て「手裁ち」。パーツの型入れにもCADを一切使用せず、1パーツ毎に手作業で型入れを行い、専用裁断バサミでハンドカットしていく。フロントポケット背面のパーツは経取りせずに敢えてランダムに生地取りすることで個体差が生まれ、経年と共に様々な表情を見せることになる。裁断後のパーツは21ピースにも及ぶ。

裁断されたパーツは生地特性ゆえ、クルクルと「巻き」が生じる為、その縫製は困難を極める。時代背景が必要とした生産効率を優先する大戦モデルであればある程度ラフな縫製も許容範囲とされたが、強度だけでなく完成度も求められた48年では正に熟練した技術が必要となる。1948XXでは、当時と同じ手曲げ縫製を行いアイロンを使用することなく、糸調子や生地の送りを正確に見極めながら仕上げていく。ポケットとスレキを巻き縫製する際には、芯入れの細工をしない。二本針縫製でより強度の高い上糸が、本来ストレスを受け易いポケット内側に入るだけでなく、デニム生地のエッジが中央部になるよう配置し縫製。ロール状の芯が盛り上がることで、両脇の糸が受けるストレスを軽減し、糸切れを防ぐ。これらの徹底したディテールは、当時の時代と生産背景の分析と、それを形にしていくミシンを使いこなす技があって初めて可能となる。

小股が切りっ放しである大戦モデルと違い、本縫い2本針で処理した後にロックでステッチを守る当モデルの小股付けには切り角度と曲げ角度が非常に重要となり、その作業も一工程増えることになる。また縫製糸にはイエローとオレンジを使用する。小股に必要以上の厚味を持たせることなく、最終の戻しステッチで全てを完結させる当時の技術を完璧且つ美しく再現する為に、小中氏は千回以上もこの工程を繰り返している。

使用するUFOリベットは銅メッキだけでなく、鉄リベットに亜鉛メッキを施した物。カン留め用ミシンを稼働させるためには、モーター動力に合せたプーリーを専用製作し当時と同じスピードで再生する。そしてバックヨークの合せには、その為だけに導入した平台のラップを使用。下生地をより多く送ることで独特のパッカリングが生まれるが、このような縫製法を得るに至るまであらゆる縫い方向を分析し、当時の縫製定規を研究したという。

バックポケット付にも年代により異なるルールが存在するが、隠しリベットはポケット上位置の際に入る。縫製は座布団を使用しない手曲げとなる。左右の繋げに使用する専用ミシンはミリ違いで2台、表情によって使い分けを行い、ガイドを使用することなく巻いていく。前身と後身の合せに使用するミシンには運針強度の高い専用の物を使用、表身が上にくる縫製法ではその生地の持ち方と抑え方が非常に重要となる。インシームのオーバーロックにも年代ごとの法則があり、結果としてそれが独特の表情となっていく。そのオーバーロックを抑える為に施すチェーンステッチの幅は4ミリ。針を折ることなく、モーター速度の速いこのミシンを使いこなすには卓越した技術を要する。アウトシームのオーバーロックはウォッチポケット側が表から、逆面は裏から縫製する当時の手法を再現している。腰留めのステッチは左右チェーン仕様。スーパービンテージには本縫いの物が多くみられるが、チェーン仕様の物も少なからず存在する。弊社代表が所有するのもその内の一本である。ステッチは下部から入り、エンド部を帯内側に入れ込んでいく。結果としてチェーンの解れも発生しないのである。

紹介してきたCONNERS SEWING FACTORYの生産工程は、その一部に過ぎない。それらのノウハウを持って実践するには言葉では表すことの出来ないエネルギーと愛情が必須となる。誰しもが持てるものでは無い、この「かけがえのない気持ち」と、本来最も大切であるべきその「直向きさ」。WESTRIDEが同ファクトリーと共同体として「1948XX」をリリースする理由はそこに全ての答えがある。ビンテージバイクと同様に、無理をすれば壊れてしまうこともある。だが、そうなれば直せばよいだけのこと。形あるものは壊れる。それは、かけがえのない気持ちと直向きさを持って生み出すこの1948XXでも同じこと。愛情を持って穿いていても、破れてしまうこともあるだろう。その時には、愛情を持って修理致します。形あるものを愛していくとは、そういうことだから。それが革パッチに刻印された我々の誇り、「NOT EVERY GARMENT GUARANTEED」。

CONNERS SEWING FACTORY
滋賀県八日市市のWESTRIDEディーラー「FORTY NINER’S」代表、小中儀明氏が構えるファクトリー。実父の仕事柄、幼少期から縫製に慣れ親しみ、過去に1,000本以上のデニムにミシンを入れた同氏が、自身の夢であった「THE ORIGINAL」の生産を可能にするため、当時と同じミシンを数十台導入し、レストアして稼働させる世界でも類のない工房。自らが作り上げたデニムが100年後にも価値あるものとして認められていて欲しいという純粋な思いを形として実現する為に、この驚くべき環境を整備したという。オリジナルジーンズの開発から5年の内に、夢を実現した行動力と情熱は世界中のデニムマニアから唯一の存在として知られている。現在、同ファクトリーで生産される「THE ORIGINAL」を購入できるのは、直営店を除き、米国NEW YORKのハイエンドセレクト店「BRYCE LANDS CO.」が別注した47モデルのみ。国内初のコラボレーションモデルとしてリリースされる「1948XX」。至高の一本、「THE ORIGINAL」の圧倒的な存在感の1本です。

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